
競馬を見ていると、「G1」「G2」「G3」などの表記を目にします。
これらは“重賞(じゅうしょう)”と呼ばれる格付けで、レースの重要度や格を示すものです。
さらに近年では「リステッド競走(L競走)」という新しいカテゴリも登場しています。
本記事では、競馬における重賞レースの種類や格付けの意味、そして格上げされる条件について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
目次
そもそも重賞レースとは?
重賞とは、JRA(日本中央競馬会)や地方競馬で開催されるレースの中でも特に格が高く、賞金も高額なレースのことを指します。
重賞に勝つことは、競走馬にとって大きな実績となり、引退後の種牡馬や繁殖牝馬としての価値にも直結します。
重賞には以下のような格付けがあります:
G1(Grade 1)
G2(Grade 2)
G3(Grade 3)
L(リステッド競走)
G1・G2・G3とは?それぞれの意味と違い
✅ G1(ジーワン)レース
G1は競馬の最高峰に位置するレースで、最も賞金が高く、競走馬・騎手・厩舎がすべて一流のメンバーで争われます。
【代表的なG1レース】
天皇賞(春・秋)
1年間で開催されるG1レースは中央競馬だけでも26レースあり、多くの競馬ファンが注目するハイレベルな戦いが繰り広げられます。
✅ G2(ジーツー)レース
G2はG1に次ぐ重要なステップレースとして位置づけられています。ここで好走することで、G1への出走権を得られる場合も多く、実力馬が集まりやすいレースです。
【例】
✅ G3(ジースリー)レース
G3は重賞の中では最もランクが低い格付けですが、出走条件が比較的ゆるいため、上がり馬(急成長中の馬)や地方からの挑戦馬が登場しやすいレースです。
【例】
リステッド競走(L競走)とは?
2019年からJRAで導入されたのがリステッド競走(Listed Race:L競走)です。
✅ リステッドの特徴
G3とオープン特別の中間レベルに位置する
競走馬の格付け評価において一定の価値がある
海外では以前から導入されており、国際的な評価基準を意識した導入
【例】
白富士ステークス(東京競馬場)
ポートアイランドステークス(阪神競馬場)
L競走の勝利も、種牡馬・繁殖牝馬としての評価に大きく影響します。
今後さらに重賞へ格上げされる可能性を秘めたレースも多数存在します。
重賞に格上げされる条件とは?
重賞レースやリステッド競走が上位格付け(例:L→G3、G3→G2)に昇格するには、以下のような条件や要素が関わってきます。
✅ 1. 出走馬のレベル(レーティング)
出走する馬の「レーティング(実績を数値化したもの)」の平均値が一定以上であるかどうか。
国際基準では、過去3年の出走馬平均レーティングが基準値を満たすと昇格の対象になる。
✅ 2. レースの歴史と定着度
毎年安定して開催されているか、競馬ファンや関係者に浸透しているかも評価される要素。
✅ 3. 賞金額の水準
上位の格にふさわしい賞金額が設定されているかどうか。特にG1・G2昇格には高額賞金が求められる。
✅ 4. レースの位置づけ
G1へ向かう「前哨戦」としての重要性があるかどうか。
例:セントライト記念(G2)は菊花賞の前哨戦として格上げ。
これらの要素を総合的に判断して、日本中央競馬会(JRA)および国際的な競馬機関によって格付けの見直しが行われます。
重賞格付けが馬に与える影響とは?
重賞レースでの好成績は、馬のキャリアに大きな影響を与えます。
引退後の価値向上(G1勝利馬は高額で取引されることも)
海外競馬への出走資格取得
次世代への種付け料アップ
そのため、各陣営は「いかに重賞で結果を出すか」を重要な目標としています。
まとめ|重賞・リステッドの格付けを知ると競馬がもっと面白くなる!
競馬におけるG1・G2・G3、そしてリステッド競走には明確な格付けと目的があり、それぞれのレースにドラマがあります。
格上げされるレースには、毎年注目の馬が集まり、出世街道に名を連ねることも。
逆に、かつてのG2・G3が格下げされるケースもあり、競馬界は常に進化を続けています。
競馬をより深く楽しむためにも、重賞レースの格付けや意味を理解することは非常に重要です。
次のレースでは、ぜひ「このレースはどのランクで、どんな意味があるのか?」という視点で見てみてください。
予想の幅も、競馬の楽しさも、きっと広がりますよ!