
鳴尾記念は、
JRAが阪神競馬場で施行する伝統のハンデ/別定重賞(GIII)です。
開催時期や距離は年によって変遷がありますが、今年は年末開催に戻り12月6日の開催が予定されています。
出走条件は3歳以上のオープンで、春秋の中距離重賞の調整や古馬中距離路線で注目される一戦です。
鳴尾記念は距離設定も変わることがあり、近年は暫く2000mでしたが、2025年の今年の施行距離については「芝1800m」となるようです。
目次
【鳴尾記念】コース特徴(阪神芝1800m)
阪神競馬場の芝1800m(外回り)コースは、内回りとまったく性質が異なり、予想を組み立てるうえで「立ち回り」よりも「末脚の持続力・瞬発力」が問われるコースです。
以下で、構造・ラップ傾向・有利な脚質などを丁寧に解説します。
基本データ
コース形態:右回り・外回り
直線距離:473.6m(東京競馬場に次ぐ長さ)
高低差:1.8m(スタート後に上り→3コーナー下り→ゴール前に急坂)
スタート位置:正面スタンド前(芝マイルより少し内寄り)
1コーナーまでの距離:約600m
👉 スタートから最初のコーナーまでが非常に長いため、ポジション争いが落ち着きやすく、序盤がスローになりやすいのが特徴です。
コースの流れと構造的特徴
【序盤】スタート~1コーナー
坂を上りながらのスタートで、先行争いが激化しにくい。
ペースは自然とスローペースに落ち着く傾向。
枠順による不利は少なく、外枠でも位置を取りやすい。
【中盤】向こう正面~3コーナー
向こう正面はなだらかな下り。スローペースから徐々にペースが上がり始める。
馬群が詰まりやすく、「折り合いの巧さ」が必要。
【終盤】4コーナー~直線(約474m)
外回りは3〜4コーナーが緩やかで、コーナー出口でスピードを保ったまま直線に入れる。
直線は坂を登りながらのロングスパート戦。
ゴール前200mの急坂(高低差1.8m)で、瞬発力だけでなく持続力・パワーも要求される。
タイム・ラップ傾向
ペースは「スロー〜ミドルペース」が主流。
上がり3Fの勝負になりやすく、上がり最速馬の連対率が高い。
ラップ構成は「前半ゆったり→後半のロングスパート型(L4・L3が速い)」。
例:平均ラップ(過去重賞・条件戦共通傾向)12.7 - 11.4 - 12.4 - 12.4 - 12.1 - 11.6 - 11.3 - 11.7 - 12.3
➡️ L3(ラスト3ハロン)での瞬発力が勝負を分ける。
有利な脚質・タイプ
| 脚質 | 特徴 | 傾向 |
|---|---|---|
| 逃げ | スローに落とせれば残ることもあるが、坂で甘くなるケースが多い | ★☆☆ |
| 先行 | ペースを読める騎手なら残る。スロー時に最も安定 | ★★☆ |
| 差し | ペースに関係なく好走多数。長く脚を使えるタイプが有利 | ★★★ |
| 追込 | 展開次第で届く。阪神外回りの長い直線が後押し | ★★☆ |
✅ 理想は「中団からロングスパートができる差しタイプ」
→ スローでもしっかり折り合い、ラスト4F〜3Fで加速できる馬が強いです。
好走血統傾向(芝1800m・阪神外回り)
ディープインパクト産駒:王道。瞬発力と持続力を兼ね備え、外回りにベストマッチ。
ハーツクライ・エピファネイア系:ロングスパート型で阪神の坂も苦にしない。
キングカメハメハ系(ルーラーシップなど):坂に強く、パワー型の差し馬でハマるケースあり。
➡️ 総じて「瞬発力 × パワー」のバランス型血統が優勢。
枠順・騎手の傾向
枠順差はほとんどなし。
スタート後の直線が長いため、外枠でもポジションを取りやすい。騎手は「タイミングよくスパートできるタイプ(川田将雅、福永祐一系統の乗り方)」が強い。
早仕掛けすぎると坂で止まりやすいので、“我慢→抜け出す”の騎乗がハマる。
攻略ポイントまとめ
| 項目 | 要点 |
|---|---|
| スタート後の流れ | スローが多く、先行争いは穏やか |
| 勝負どころ | 3~4コーナー出口からのロングスパート |
| 有利な脚質 | 中団〜差し(上がり上位の馬) |
| 必要能力 | 瞬発力+持続力+坂をこなすパワー |
| 血統 | ディープインパクト系・ハーツクライ系が好相性 |
| 枠順 | 有利不利は少なく、展開と位置取り重視 |
| 騎手タイプ | 機動力よりも仕掛けのタイミング重視のタイプが好成績 |
予想に活かすヒント
阪神芝1800m(外回り)は、東京芝1800〜2000mに近い性質があります。
→ 長い直線で末脚を伸ばせる「瞬発型・持続型」の馬が強い。ただし、阪神特有の最後の坂でバテる差し馬も多いため、
→ 「坂実績」や「重馬場でも止まらないパワー」も重視すると精度UP
まとめ一言
阪神芝1800m(外回り)は「瞬発力 × 持続力 × 坂耐性」が勝敗を分けるコース。
展開に左右されにくく、力のある差し馬が能力を発揮しやすいフェアな舞台です。
【鳴尾記念】過去データ分析
1)脚質傾向
内回りかつ短い直線のため「好位〜差し」どちらも馬券圏内に入るが、スローペースで流れた場合は先行馬が粘るケースが目立ちます。一方、向こう正面からのロングスパートや直線での差しが決まるケースもあり、上がり3Fが速い差し馬にも注意が必要です。総じて「中団からの上がり性能」と「コーナーでの立ち回り」が重要になりがちです。
2)枠順/内外の有利不利
過去の阪神芝2000m(内回り)データでは、極端な外枠不利は大きく出ていないものの、3枠前後など内寄りの枠がやや好成績という統計もあります。内が有利になりやすいコース形状と、スタート後の位置取りの影響が背景にあります。枠と脚質の組み合わせで有利不利が変わる点に注意しましょう。
3)上がり・ラップの読み
阪神内回りの中距離は「前半スロー→後半勝負」の可能性が高く、ラスト600〜400mで加速できる馬、上がり3Fで優秀な実績を持つ馬が好走しやすいです。特に上がり1位〜3位の実績が安定している馬は強い傾向があります。
4)距離実績・血統
近年の鳴尾記念は、距離が1800m〜2000mで変動があるため「1800〜2000mで安定した走りを見せているか」「阪神の坂をこなせる血統(パワー寄りの血)」を重視するのがセオリー。タフな上がり坂で踏ん張れる芯のある牝馬・牡馬が好走する例が見られます。
5)ローテーション(使い込み)
休み明けよりも、前走で叩かれて状態が上がってきている中間使いの馬が狙いやすい傾向。夏〜秋の重賞で実績を残している馬の秋深めの良化にも注目です。過去の好走馬を見ると、直近のレースで上昇してきている馬の好走が多い傾向が確認できます。
【鳴尾記念】「勝てる馬」の特徴
鳴尾記念当日の馬券を組み立てる際、ここ数年の傾向とコース特性を踏まえて「勝ち切る(好走する)可能性が高い馬」に求められる共通特徴を整理します。
出馬表が確定したら、ここに当てはめて本命を決めると精度が上がります。
1)上がり3Fが速く、直線の末脚勝負に対応できること
直線が短くても、ラスト200〜400mでキレる脚を使える馬は有利。直近の上がり実績(クラス問わず上位の数字)がある馬を重視。
2)コーナーでの器用さ(小回り適性)があること
内回りでの立ち回りが上手く、狭いコーナーでスムーズに加速できるタイプ。小回り実績や内回りでの連対実績があると安心。
3)最後の坂をこなせるパワーと持久力
ラストの坂をしっかり登れるスタミナ寄りの血統、あるいは重めの馬場で走れる馬。大阪杯など阪神2000m実績があると特に信頼度が増す。
4)展開を作れる・あるいは展開の恩恵を受けやすい脚質
メンバー構成次第ではスローペースが予想されるため、前に行ける馬も一考。逆に差し馬が並ぶなら切れ味型で届く可能性が高い。枠順次第で評価を変える。
5)臨戦過程が良好(叩き良化型)
叩き2戦目、もしくは前走で状態を上げてきている使われ方の馬は好成績。休み明けは割り引く判断が妥当な場合が多い。
【鳴尾記念】予想ポイント
馬場状態(稍重〜不良ならパワー型が優勢)。
枠順と脚質の組み合わせ(内枠×先行、外枠×差しの相性を検討)。
直近3走での上がり3F順位・コーナーワークの映像確認(器用さを可視的にチェック)。
騎手の阪神内回り経験(コーナーでの立ち回りやラチ沿いのさばきが重要)。
【鳴尾記念】まとめ
阪神芝1800m(外回り)は「瞬発力 × 持続力 × 坂耐性」が勝敗を分けるコースです。
近走成績はもちろん、直近3走での上がり3F順位が好調な馬が有力馬となるでしょう。
出走馬確定次第、後述の注目馬と見解にて予想をだしていきます!
【鳴尾記念】第78回2025年12月6日
12月5日更新予定です。
注目馬と見解
12月5日更新予定です。
結果
払戻
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