
ターコイズステークス(Turquoise Stakes)は、中山競馬場 芝1600m(外回り)で行われる牝馬限定のGⅢ重賞。
3歳以上の牝馬に対してハンデキャップが課されるレースで、コース特性・メンバー構成・ハンデの妙味などが絡み合って、非常に波乱度の高い重賞として知られています。
今年の2025年は12月20日(土)に開催される予定です。
この記事では、過去のデータからターコイズステークスの傾向を分析しつつ、2025年の注目ポイント、本命・穴馬予想、買い目のシミュレーションを行っていきます。
目次
【ターコイズS】過去データの分析
まず、過去10年(重賞新設後を中心に)のデータを元に、ターコイズステークスの傾向を整理します。
人気傾向・荒れやすさ
分析によれば、1番人気・2番人気の信頼度はそれほど高くない。
特に1番人気は「3勝・2着0回・3着1回」という成績があり、連対率・複勝率ともに安定していない。
一方で、人気薄(2桁人気)馬の馬券絡みが多いのも特徴。
分析でも、「GⅠ大敗からのリベンジ」「人気薄の激走」が鍵になるという指摘があります。
つまり、堅い人気で決まりにくく、穴馬を積極的に狙いたいレースです。
前走クラス・着順
ターコイズSで好走している馬には、前走GⅠや重賞からの参戦組と、オープンや条件戦からの大敗・巻き返し組が混ざっているというデータがあります。
分析によると、過去1~3着馬のうち「前走4着以下(大敗)から巻き返した馬」が多数。
これは、ハンデ戦の特性とも合致します。失敗しても軽ハンデを得て巻き返しやすく、実力馬がハンデを背負いながらも知恵と経験で勝ちきるというストーリーが描けるのがこのレース。
馬齢・性齢
過去10年の統計を見ると、4歳馬が3着以内に最も多く来ており、かつ3歳馬や5歳馬も好走実績があります。
6歳以上の馬は馬券絡みが非常に稀で、過去データとしてはあまり信頼できない傾向。
年齢を問わず実力のある馬がハンデを武器に激走するケースが目立ちます。
ハンデ(負担重量)
分析によれば、53〜54kgあたりのハンデが好走の中心。
特に軽すぎる(52kg以下)馬や重すぎる(57kg以上)馬は成績が芳しくないというデータがあります。
これは、中山1600mというパワーも問われる舞台で、ある程度の実力がありながらも過度なハンデを背負わない馬にアドバンテージがある、という構造と理解できます。
枠順・コース特性
中山芝1600m(外回り)は、コースの形状がトリッキーで、外枠を回り過ぎるとロスが大きいとの指摘があります。
また、先行争いが激しくなりやすく、直線に入る前に脚を使ってしまう馬も多いため、持久力・パワー・立ち回りの巧さが勝負を左右すると考えられます。
過去の脚質分析では、「差し」が有利とされるものの、逃げ馬も馬券に絡むことがあり、上がり最速馬だけが強いとは限らない。
4角で先頭に立って粘るタイプも一定数勝ち切っており、位置取りにも注目です。
過去傾向を踏まえると・・・
2025年のターコイズステークスを考える上でポイントとなるのは以下の通りです。
①ハンデ活用
過去実績馬が加重ハンデを背負ってきても、経験と力で突き抜ける可能性。逆に軽ハンデの伏兵も見逃せない。
②前走成績の見極め
GⅠなど大きな舞台で大敗 → 今回軽ハンデで巻き返し、またはオープン特別や条件戦で下位に甘んじていた馬が、適性を発揮して浮上。
③脚質・位置取り戦略
差し馬が有利というデータを踏まえつつ、先行・逃げ馬も無視はできない。特に4コーナーでよどみなく回れるか、直線での立ち回りが鍵。
④年齢バランス
若手からベテランまで幅広くチャンスがあり、特に4歳あたりが強力な候補。
⑤波乱予想の構成
人気薄の激走実績が多いため、堅軸+穴(特に2桁人気)を混ぜた買い目が理にかなっている。
【ターコイズS】コース特徴(中山芝1600m)
右回り、外回り使用
中山の芝コースは「内回り」と「外回り」の設定がありますが、芝1600mは 外回りコース が使用されます。
芝コースの1周距離は約1,842メートル、直線距離は約310メートルです。
アップダウンが大きい ― 高低差約5.3メートル
このコースは高低差が約 5.3m。芝コースではかなり大きな起伏があり、スタート地点は外回りコースの最高地点です。
発走直後、1コーナー〜2コーナー〜向こう正面にかけて ゆるやかな下り坂 になっており、その後、3〜4コーナーあたりまで下りが続きます。
また、直線にも 急な上り坂(ゴール前坂) があり、最後の直線で約2.2mの登坂が待ち構えています。
コーナーとスタート位置の関係
スタートは「1コーナー横のポケット地点」から。2コーナーまでの直線距離は約240メートルと非常に短い。
そのため、スタート直後に1〜2コーナーへの突入となり、外枠に入った馬は:外々を回らされやすく、距離ロスが生じやすい。とくに多頭数の場合、外枠不利が強調される傾向があります。
【ターコイズS】レース傾向と攻略ポイント
では、このようなコース構造が、どのようなレース展開・馬券傾向につながるのか。過去の分析を踏まえ、ポイントを整理します。
先行・好位有利、ただし差しも届く ― ポジションと立ち回りが重要
スタート直後のコーナー接近、かつ最初の下り坂で自然とペースが上がりやすいため、逃げ・先行馬は有利。好位のポジションを取って直線で坂をうまくクリアできれば粘り込みが可能です。
一方で、コーナー出口から直線にかけての追い込みも十分に届く可能性があります。特に、前が飛ばして脚を使い過ぎてしまった場合などは、差し・追い込み馬にチャンスが出やすくなります。
つまり、「ロスなく内を立ち回る先行馬」か「下りや展開の乗じて末脚を伸ばす差し馬」、いずれも有力になるコースです。
枠順の影響が大きい ― 外枠割引、特に多頭数で顕著
外枠に入ると、先述の通りコーナーで “外々を回らされ距離ロス” が生じやすく、不利になりやすい。多頭数のレースだとこのデメリットがさらに顕著に。
逆に、内枠や中枠に入れば、コーナーワークでスムーズに立ち回れ、先行馬なら特に有利。実際、枠順別成績でも内〜中枠の好走例が目立ちます。
直線短め、ゴール前坂あり ― 瞬発力だけでなく「パワー・持久力・立ち回り」の重要性
直線は約310mと、中央4場(東京、京都、阪神など)に比べて 短め 。よって、直線だけの切れ味勝負、というよりは「坂を越えてからの粘り」「コーナーでの立ち回り」「前・好位で脚をためられるか」が重要。
特にゴール前の急坂は、スピード一辺倒の軽い馬よりも パワーがあり、スタミナ・持久力にも優れる馬、かつ立ち回りが巧い馬 に向いたコースと言われます。
ペースが上がりやすく、展開の読みにくさがあるため波乱の余地が大きめ
発走直後からペースが速まりやすいため、「飛ばしすぎて後続に脚が残る」「前がバテて差しが届く」といった展開が起こりやすく、レースが荒れやすい。
しかも、枠順・展開・馬場状態(芝の状態、雨の有無など)によって有利不利が大きくブレるため、過去には波乱決着も少なくありません。差し馬、穴馬の台頭があり得るコース構造といえます。
馬場の状態・芝質も攻略要素
芝質については、秋〜冬にかけては野芝主体になることがあり、馬場が高速化する傾向があります。その場合は瞬発力・スピードのある馬が活きやすくなります。
ただし、ゴール前の坂や上りのきつさは変わらず、単純なスピード能力だけではなくパワーと瞬発力、持久力のバランスが重要です。
【ターコイズS】どんな馬が合うか・不向きか
向いている馬
コーナーでロスなく立ち回れる器用さがある馬
坂を苦にせず、最後までパワーと持続力のある馬
適度なスピードと瞬発力を持ち、先行または好位〜差し寄りで立ち回れる馬
展開や枠順の利を活かせる柔軟な騎乗ができる馬/騎手
不利になりやすい馬・条件
外枠で先行を意識する馬(コーナーで距離ロスを被りやすい)
軽くて線の細いスピード馬 ― ゴール前坂や持久力勝負で厳しい可能性
末脚重視、しかし器用さのない追い込み馬 ― 直線短めのため届かず終わるケースも
【ターコイズS】中山芝1600m全体の勝ち馬統計から見る
結論(先に要点だけ短く)
先行〜好位が最も勝ちやすい。 特に「逃げ・先行」が勝率・複勝率で上位を占める。直線が短くゴール前の急坂があるため、位置取りの有利さが結果に直結する。
枠は内〜中枠がやや有利。 外枠はスタート直後のコーナーで外々を回らされ距離ロスを受けやすく、勝率は下がる傾向。とはいえ「外枠の妙味(回収率の高さ)」を指摘する分析もあるため、完全に切れない。
ラップ(展開)は“前半やや速め→中盤落ち着く→終いの坂で粘り合い”のパターンが多い — つまり“器用さ+ある程度のパワー(坂をこなせる脚)”を両方持つタイプが有利。差し馬も展開次第では台頭するが、単純な瞬発力勝負にはなりにくい。
1) 脚質(実際に勝った馬の傾向)
先行(逃げ)が最も成績が良い。 直近データでは「先行」が勝率・複勝率で上位。逃げの単勝回収率や好走率も高めで、コーナーでロスなく立ち回れる馬は強い。
差しも決まるが確率は低め。 クラスやペース次第で差し馬が大量に来ることもあるが、一般に差しは勝率が先行より低い。重賞などでペースが速く前がバテると差しが決まりやすい。
追い込み(大外一気)は届きにくい傾向。 直線短め+ゴール前坂のため、最後方一気で届くケースは少ない。届く場合は前が完全に消耗した超ハイペースや馬場が極端に軽い場合など“例外”に限定される。
2) 枠順(実際に勝った馬の枠)
内〜中枠の成績が良い。 過去数年の統計では1〜4枠あたりの勝ち星・複勝率が高く出ることが多い(外枠は割引)。理由は「ポケット発走→短い最初の直線→すぐコーナー」で外を回らされると距離ロスが大きいため。
ただし“外枠の妙味”もある。 一部分析では外枠の単回収率・複回収率が良い年もあり、外枠が過小評価されると高配当が出るといった指摘もある(つまりオッズとの相談で狙い目になることがある)。
3) ラップ(勝ち馬に見られるラップの特徴)
典型的なラップ構成:序盤は下りを利用してやや速く入ることがある → 向正面〜中盤でラップが落ち着く(息が入りやすい) → 最終コーナー以降、短い直線とゴール前の急坂で粘り合う。
→ 結果として「瞬発力だけで差し切る」より「コーナーでポジションを作れて、上りで坂をこなせる持久力」を求められる。ペースが速くなりやすい点に注意:序盤が速くなりすぎると、先行馬が消耗して差しが決まる“波乱パターン”が発生する。ラップの前半中盤を見て展開判断が重要。
4) 年齢・クラス別の違い
下級条件(未勝利〜1勝クラス)は逃げ・先行がより有利。クラスが上がるとペースが流れて差しの決まる比率が増えるが、1600m外回りの物理条件は変わらないため「先行有利の傾向」は残る。
5) 実戦での“買い方”へ落とすと…
予想時に優先順位をつけるなら、以下を順にチェックしてください。
枠順:内〜中枠なら“枠の利”を加点。外枠なら減点(ただし人気が極端に落ちて妙味がある場合は別)。
脚質(実戦での位置取り想定):先行・好位でコーナーをロスなく回れるか。スタートダッシュやコーナーワークの巧さを重視。
ラップ対応力(実績):上がりが速いだけでなく、ゴール前の坂をこなした実績(坂越えでの粘り)を確認。瞬発力だけの馬は割引。
ハンデ/斤量・馬体・仕上がり(重賞やハンデ戦なら特に):軽ハンデで先行出来るタイプは妙味がある。
天候・馬場:重馬場になるとパワーがより重要に。軽い芝だと差しが届きやすくなるがゴール前の坂は依然ハードル。
【ターコイズS】リスクと注意点
ハンデの重さ:本命馬が思ったより重ハンデを背負ってしまうと、巻き返しが難しくなる可能性。
中山1600mのコースロス:外枠・大外だと回りロスが大きいため、枠順の影響を過小評価できない。
馬場・天候:12月の中山は馬場が荒れやすくなりがち。重馬場や不良馬場になると差し・追い込みが届かない可能性も。
人気の読み違え:波乱傾向が強いため、人気馬過信は禁物。逆に穴馬を過小評価しない買い設計が肝要。
【ターコイズS】まとめ
ターコイズステークスは波乱傾向が非常に強い:1〜2番人気でも安定せず、2桁人気馬の激走が珍しくない。
過去データを踏まえると、GⅠなどからの大敗馬+軽ハンデ馬、あるいは実力はあるが人気薄の差しタイプが狙い目。
買い目は堅軸+穴を織り交ぜる構成が理想。三連単・三連複・ワイドを戦略的に使いたい。
枠順・馬場・当日の馬体・調子を要チェック。特に中山外回りらしい立ち回りの巧拙が結果を左右する。
中山の芝1600m・外回りは、ただの「マイル戦」ではなく、高低差・坂・コーナー・直線の短さといった地形的な制約や特徴が勝敗を大きく左右するコースです。
そのため、「スピードだけ」「末脚だけ」「実績だけ」で安易に結論づけるのではなく、 立ち回りの巧さ・パワー・持久力・器用さ・ペース対応力 といったバランスの良い馬を評価することが、予想で成功するカギとなります。
【カペラS】第11回2025年12月20日
12月19日更新予定です。
注目馬と見解
12月19日更新予定です。
結果
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